もうすぐ投稿記事が100記事に届きそうです(この記事が80記事目)。ここまで続けられたのは、何よりも読んでくださる皆さんのおかげ。本当にありがとうございます。忙しい家事や仕事の合間に、こんな拙い私の記事を読む時間を作ってくれることが、どれだけありがたいか、言葉に尽くせません。
改めまして、本ブログを運営している弁理士の高橋香元と申します。都内の特許事務所でバイオ・化学系の分野を専門としつつ、国内・国外の幅広い案件に携わっています。
なぜ私がブログを始めたのかを振り返ると、大きく4つのきっかけがありました。
まず一つ目は、元IBMの中島聡さんのYouTubeを見ていて、生成AIを上手に活用している姿に憧れたことです。中島さんのようにスマートに情報を整理して発信するのは到底及びませんが、私も少しでも「できること」をやってみたいと思ったのが始まりです。「毎日」という高頻度の投稿でも、AIを活用すれば補助してくれる。例えば、記事のアイデアを整理したり、季節ものの料理レシピのブログ記事の提案を挙げてくれるのも、AIがサポートしてくれるんだなと実感しました。
二つ目は、勤務先の体制変更により、働き方が大きく変わったことです。その流れで、弁理士としての氏名を願書や事務所HPに表記することが難しくなり、ネット上で私自身や活動を知っていただく工夫が必要になりました。そこで始めたのがブログです。家にいる時間が増えた分、昼間にふと浮かんだアイデアや実務の小ネタを書き留めるのが楽しくなりました。例えば、「レシピの特許って取れるの?初心者にもわかる3つのポイント」や「家でも試せる?話題の『溶けにくいアイス』のヒミツ」など、読んでくださる方にも身近に感じてもらえるテーマを意識するようになったのです。


三つ目は、日本を受理官庁とするPCT出願件数が2019年以降、少しずつ減ってきていると気づいたことです。「どうしてかな?」と考えているうちに、自分にもできることがあるかもしれないと思いました。また、日々クライアントと打合せをする中で、特許事務所への出願の依頼時ではなく、更に開発初期の段階から助言できていたら、特許取得という観点(特に内外実務の観点)から、より良いデータが得られるのにな、ともどかしく思う経験もありました。
そこで、いわゆる「内外出願」(アウトバウンド)に関する情報をわかりやすく発信できれば、少しでも出願件数を後押しできるのではないか、と考えるようになりました。こうして、主に毎週金曜を「内外実務の記事の日」(例えば、【欧州特許実務】、【米国特許実務】などの記事)と決めて書き続けてきました。専門的な内容になりがちな特許実務ですが、ブログに書くことで「難しいことを整理して、できるだけシンプルに(ときに面白おかしく)伝える」練習にもなった気がします。

四つ目は、特許事務所で幅広い分野を扱ってきた中で、自分が本当に取り組みたいテーマを見つけたいと思ったことです。食品素材メーカーから特許事務所へ転職して以来、プログラム(AI)、機械、医療機器、医薬、燃料電池、高分子素材、食品、バイオなど、様々な分野の案件を受任してきました。しかし、その結果「自分は何を軸にして業務遂行しているのか」が見えにくくなっていました。そこで「自分は何を一番やりたいのか」を明確にするため、ブログを通じて考えを整理することにしました。日常の気づきをメモ代わりに書き留めることが、自身の関心を掘り下げるヒントになっています。
これまで毎日投稿してきて、振り返るといくつかの気づきもありました。まず、わからないことがあれば本を買ったり調べたりして、勉強しながら記事を書く習慣がついたことです。記事を書くことがきっかけで知識が増えるのは、予想以上に楽しい経験でした。そして、AIの力、特にChatGPTには何度も助けられました。文章のチェックをしてもらったり、難しい表現を指摘されたり、時には励まされたり…。忙しい時間でも、AIが文章作りのサポートをしてくれるので助かります。
もちろん、ここまで続けてこられたのは、読んでくださる皆さんのおかげです。ブログは一方的に書くだけでは意味がありません。忙しい中で時間を割いて、自分の記事を読んでくれる方がいる。それだけで、書くモチベーションがぐっと高まります。改めて感謝の気持ちをお伝えしたいです。どうもありがとうございます。
さて、今後についてです。毎日投稿は100記事を一旦区切りにして、少し投稿ペースに落とそうと思っています。量を減らす分、記事の質をより重視して、読者の皆さんに価値のある内容を届けたいという気持ちです。献立の工夫や身近な話題を交えつつ、少しでも楽しんでもらえる記事を目指します。焦らず、自分のペースで、楽しみながら書き続けていきたいと思います。
最後にもう一度、読んでくださる皆さんへ。時間を割いてこの文章を読んでくださること、誠にありがとうございます。こんな自分の記事を選んでくれることに、心から感謝しています。これからも質を大事にしながら、ブログを続けていきますので、引き続きどうぞよろしくお願いします。
弁理士 高橋 香元
